大地の子
読み応えがありおもしろくて文庫4冊すぐに読み終えました。解説にも書かれていましたが、たくさんの人に読んで欲しい物語でした。
ちなみに読んでいる間中、頭の中にいたのは上川隆也さんでした(笑)
なんだろなー。
なんで私こんなに何にも知らないんだろう、と思います。
「大地の子」は満州の開拓に行っていて、敗戦と共に帰って来れなくなった残留孤児の話です。満州の開拓団のことも、敗戦の年の8月15日以降のことも、あと中国のことも全然知らないなあと我ながら呆れます。
大学の時、ヒマだったよね〜?みたいなね。
「大地の子」は冒頭からかなり壮絶です。
日本の降伏が決まったんだけど、ソ連の侵攻は止まらなくて開拓団がソ連軍から逃げるところから始まります。関東軍はソ連の進軍を恐れて、まだ開拓団の人たちが逃げていないのに橋を壊したりしてて逃げようにも逃げられない。
7歳だったか8歳だったかの主人公は、殺されていく大人達の遺体の下で生き延びます。
こないだ紹介した「昭和史」からの引用です。
日本が、ソ連侵攻に関してもっと真剣に考えるなら、直ちに満州に天皇の使者を送り、政府同士で戦闘停止の決め事をきちっとしなくてはいけなかったのです。
ソ連としては降伏文書に調印がなされるまではチャンスがあるのだとガンガン攻めます。
無知であった日本は、8月17日大元帥陛下の命令にしたがって関東軍も武器を投じて無抵抗になりました。それでいいと思ったのです。(p490)
むむー。
しかしながら、国際法とか人道的にとかいう面から見てソ連のやったことってどうなんだろう?とも思います。
で、いま続いて山崎豊子「不毛地帯」にとりかかりました。
こちらは陸軍の作戦課参謀だった人が主人公です。
いまシベリアに抑留されているところです。
こっちではね、関東軍の司令官がソ連軍と停戦協定の話し合いをしているシーンも描かれます。在留邦人をすみやかに帰国させるよう要望しています。
むむー。
多分どちらもちょっとずつ本当なんでしょうね。
知れば知るほど知りたいことが増えるねー。
シベリア抑留だってナゾです。なんで!?と。そんなことしていいの!?
読みたい本が山ほどあってヤバイです。
ブログ書いてる場合じゃありません。
というわけで「大地の子」絶賛オススメいたします。
エンディングが素晴らしいので。
大きく書いとくか。
「大地の子」はエンディングが素晴らしい。
今の私のこころにピタリとはまりました。
私も大地の子なんだと思います。
☆
by matyu_nao
| 2011-09-04 21:18
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