matyunagニャッシ

ことばっておもしろいねの巻

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あいかわらず写真と本文は全く関係がないです。ディルときゅうりのサンドイッチ。

『キメラ 満洲国の肖像』(山室信一)というのを読んでいます。

キメラ 満洲国の肖像 [増補版] (中公新書)

山室信一/中央公論新社

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68ページにですね
「満州事変のある時期に軍部が政府を引きずったように見えたのは、
その実輿論が政府よりも却って軍部を支持したからに外ならぬ。」

という一節がありまして、これは1931年刊行の橘樸編『満洲と日本』からの引用です。

ここで「輿論」という文字が引っかかりまして。
あれ。これ「よろん」って読むのかな?
でも世論は「せろん」って読むでしょ?
輿は「せ」とは読まないような気がするけど、あれ・・これ一体どうなってんだ?
と思ったのでしたー。

で、ちょっとグーグルせんせーに聞いてみたら
こんなサイトが出てきたヨ。

(慶應MCC 夕学リフレクションとかいうところのブログです)

もともと、輿論(よろん)と世論(せろん)は違う言葉だったそうで!
わりとよく知られた話のようでお恥ずかしいですが。

上のサイトによると
「「輿論」は正確な知識・情報をもとにして、議論と吟味を経て練り上げられるべきものに対して、
「世論」はたぶんに情緒的な感覚、日本語でいえば「空気」のようなものである。」

だそうです。

おもしろいなあと思ったところは
「明治の知識人や新聞は、両者を的確に使い分けていた」というところでした。

「明治の」っていうことは、冒頭で引用した文章は昭和初期のものなので、そこで使われた「輿論」という言葉は今でいうところの「世論」のニュアンスを持った言葉だった可能性が高いということですよね。
文章の内容的にも、どうも情緒的な雰囲気が漂っていますし。

うむむー。
勉強になりますなあ。
そしてこいういう、しっかりした学者さんの書かれた本は
文章もしっかりしていて良いなあとか思いながら読んでます。

輿論と世論が違う言葉なのだと知るだけでも
社会に対する姿勢がちょっと変わってくる気がします。

ことばっておもしろいね!!





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by matyu_nao | 2017-08-07 12:14 | 読んだもの | Comments(0)